4ヶ月ほどして、怪我の状態が、ちょっと落ち着いてくると
リハビリの専門病院に移った
当時はまだ、リハビリが、それほど一般的ではなかった
PTやOTという言葉も知らなかった
リハビリするといっても、あまりピンとこなかった
初めは、ベッドでのリハビリだった
実習に来ていたPTの学生さんがついてくれた
先ずは、足や手の曲げ伸ばし
これをROMというのだ、と教えてくれた
肺呼吸ができないので
しっかり腹式呼吸ができるよう練習した
ぼくのお腹に、学生さんの手をのせ
圧をかけながら、吸ったり吐いたりを、繰り返した
訓練室に行けるようになるのは、半年ぐらいかかったと思う
その学生さんは勉強熱心で、脊損のことをいろいろ教えてくれた
手や体の痺れは一生続くから、痺れは一生の友達だと思え
今もその言葉が、記憶に残っている
その言葉通り、痺れはもう40年の友達となった
実習が終了してからも、その学生さんと、手紙のやり取りをした
初めは、母が代筆してくれた
ワープロが打てるようになると、ワープロで、返事を書いた
まだ、メールとかLINEのない時代だった
懐かしい思い出
その後も、違う学生さんが、何人か担当となった
結局、4人の学生さんと、手紙のやり取りをした
一途な男のはずが
やっぱり、クソ野郎だ
少しだけ片想い、ありがとう